東京都杉並区阿佐谷南1-9-2 GOOD 2階・3階

丸の内線:南阿佐ヶ谷駅 徒歩5分/JR阿佐ヶ谷駅:徒歩10分

地図を見る

慢性腎不全(慢性腎臓病)について

慢性腎不全(慢性腎臓病)について

慢性腎不全慢性腎臓病とも呼ばれます)は、血液をろ過して老廃物を取り除いてくれる腎臓の機能が数カ月から数年をかけて徐々に低下していく病気です。その結果血液の酸性度が高くなり、貧血が起き、神経が傷つき、骨の組織が劣化し、動脈硬化のリスクが高くなります。

その原因として最も多いのは糖尿病で、次に多いのは高血圧です。これらは腎臓の細い血管に直接損傷を与える病態です。慢性腎不全の原因としては、このほかにも尿路閉塞、腎臓の異常(多発性嚢胞腎や糸球体腎炎など)、抗体によって腎臓の微細な血管(糸球体)や細い管(尿細管)に損傷が生じる自己免疫疾患(全身性エリテマトーデスなど)が挙げられます。

初期は自覚症状がないことが多いですが、進行した場合夜間の排尿や疲労、吐き気、かゆみ、筋肉の引きつり、けいれん、感覚の喪失、錯乱、呼吸困難、皮膚の黄色化などが認められます。

診断は血液検査と尿検査、必要があれば腎生検や腹部エコー検査などが行われます。

治療として腎機能のさらなる低下や腎不全の合併症を予防するため、食事に含まれる水分、ナトリウム、カリウムの摂取を制限するよう努めつつ、ほかの病態(糖尿病、高血圧、貧血、電解質平衡異常など)への対応として薬剤を使用することが非常に大切となります。

  • 糖尿病、血圧、コレステロール値および中性脂肪値のコントロール
  • タンパク質、塩分、カリウム、リンおよび水分の摂取制限
  • カリウム、リン、中性脂肪、コレステロール、副甲状腺ホルモンの値をコントロールするための薬剤や心不全または貧血に対する治療薬の使用

慢性腎不全に対する治療を行ってもその効果がもはや認められなくなった場合は、残念ながら血液透析と腎移植だけが残された選択肢となりますが、それでも元気に血液透析や腎移植をされている方がほとんどです。